著者:水津 陽子(地域活性化コンサルタント)
出版社:実業之日本出版社
本書の核となるメッセージは、「負担を減らさない限り、担い手は増えない」ということです。
「昭和」の成功体験の固執: 世帯構成や働き方が変わったのに、運営ルールだけが昔のまま(対面・紙・集金)。
行政からの「下請け」負担: 行政からの依頼業務が多すぎて、本来の「自分たちのための活動」が圧迫されている。
不公平感: 特定の人(班長など)に負担が集中する仕組みが、加入忌避の原因。
ITを入れる前に、まず「やめること」を決めるよう提言しています。
会費徴収のデジタル化: 現金集金をやめ、振込やスマホ決済を導入することで、役員の最大のストレス(心理的負担と拘束時間)を解消する。
「見守り」の分離: 「集金がついでに見守りになる」という考えを捨て、見守りは専門の活動として切り離すことで、集金業務の負担を軽減する。
情報の見える化: 属性(若い世代、高齢者)に合わせた情報発信。
物理的制約の排除: 集まらなくても相談できる仕組み(掲示板やSNS)により、現役世代の参加ハードルを下げる。
「アナログ」との共存: すべてをデジタルにするのではなく、掲示板や回覧板と「併用」しながら段階的に移行する。
役割の細分化: 「役員」という重いセットではなく、「イベントの時だけ手伝う」「ITだけ担当する」といった、関わり方のグラデーションを作る。
出版社:実業之日本出版社
本書の核心は、「これまでの『集まること』を前提とした運営から、『つながり』を維持する運営への転換」です。
行事依存の組織: 祭典や親睦会が中止されると、活動が停止し、存在意義を問われてしまった。
情報伝達の分断: 対面や紙に頼りすぎていたため、緊急時に正確な情報を素早く全戸に届ける手段がなかった。
自治会の役割を「楽しさ」だけでなく「安全・安心(リスク管理)」に再配置することを提言しています。
新時代の防災・防犯: 感染症も含めた新たなリスクに対応するため、非接触でも安否確認や情報共有ができる体制を作る。
「弱者」の孤立防止: 高齢者や一人暮らし世帯が、対面活動が制限される中で孤立しないための見守り体制のデジタルシフト。
ハイブリッド運営の定着: 「リアル」と「デジタル」の使い分け。重要な意思決定はリアル、日常的な情報共有や調整はデジタルで。
総会・役員会のオンライン化: 集まる負担を減らし、現役世代や子育て世代が参加しやすい環境を恒久化する。
強制から自発へ: 「加入が義務」ではなく、「入っていると安心・便利」という価値を提供できる組織へ。
情報の透明性: 役員だけで物事を決めず、活動のプロセスをデジタルで公開し、住民の納得感を高める。
出版社:実業之日本出版社
本書のキーワードは、「参加のハードルを極限まで下げ、活躍のスポットライトを当てる」ことです。
「時間」の壁: 平日の昼間の会議、長すぎる打ち合わせ。これらを「デジタル化(オンライン会議、チャット)」で解消する。
「前例」の壁: 「昔からこうだった」という言葉。これを「今の生活スタイルに合う形」に変える提案を受け入れる土壌を作る。
「責任」の壁: いきなり「副会長」「理事」といった重い役職を押し付けない。
役員として1年間拘束するのではなく、「特定のイベントや課題だけ手伝う」仕組みを推奨しています。
得意を活かす: 「ポータルサイトの運用だけ手伝う」「チラシのデザインだけやる」といった、スキルの切り売りを認める。
成功体験の積み重ね: 小さな改善が感謝される経験が、次への意欲につながる。
女性は地域のリアルな課題(子育て、介護、日々の買い物、防犯)に敏感です。
意思決定の場への登用: 補助的な役割ではなく、企画の段階から女性の意見を反映させる。
フラットな対話: 序列(会長を頂点としたピラミッド)ではなく、横のつながり(ネットワーク型)の組織運営へ。
「何をやっているか」を見せる: 閉鎖的な会議室ではなく、サイトやSNSで活動のプロセスを公開する。
「楽しさ」の発信: 苦労話や義務感ではなく、活動を通じた喜びやメリットを可視化する。